子犬の社会化感受期とは?
犬が他の犬や猫、人間などの動物に対して友好的になれるかは、社会化感受期にどのように過ごしたかにかかっています。
社会化感受期とは一般的に生後3週齢~12週齢までと言われており、この時期の子犬はあらゆるものに慣れやすく、自分を取り巻く環境や適度な刺激に触れることで、心と身体を健全に発達させることができます。
また生後7週齢までは、親兄弟との触れ合いの中で、一生分ともいえる様々なことを学び成長する時期でもあります。
この時期より前に親兄弟と離れさせることは、犬の脳や神経の発達を阻害し、重大なトラウマを与えてしまいます。その結果、他の犬を怖がったり攻撃的になるなど、その犬自身が辛い思いをするだけではなく、人間との暮らしにおいても非常に飼いにくい犬となってしまうのです。
社会化ってどうするの?
では具体的に子犬に最適な社会化をしてもらうには、どうしたらいいのでしょうか。
まず、最低でも生後7週齢までは、親兄弟と何人かの人間と関わりながら自由気ままに生活してもらうことが重要です。猫などのほかの動物とも友好な関係を築くことができれば、なおいいと思います。
もちろん室内だけでなく、なるべく早い段階から安全な場所で外遊びをしてもらうことで、五感を活発に使い、子犬の学習能力はぐんぐん成長します。外遊びは子犬の好奇心を満足させてリフレッシュできるだけでなく、退屈やストレスが原因の甘噛みの予防にもなります。
少し前までは、犬をペットショップなどから迎えると、ワクチンプログラムの終了までは外に出さないように言われていました。しかしながら、その時期を待っていると犬の生涯にかかわる大切な社会化感受期を逃してしまうことが問題となり、見直されつつあります。
社会化で最も大切なことは、いい経験をたくさんしてもらうことです。逆に悪い経験を重ねたり、好奇心よりも恐怖心や警戒心が上回るような経験をさせてしまうと、一生そのトラウマを抱えて生きていくことにもなりかねないため、注意が必要です。
犬に慣れさせるためとむやみにドッグランなどに連れて行くと、きちんと社会化されていない犬や興奮した犬に襲われてしまうこともあります。不特定多数の犬がいる場所は病気の犬がいる可能性もあります。
そのような場所ではなく、広々とした草地や川原などで遊ばせてあげるのがいいです。
社会化感受期を過ぎてしまったら?
社会化感受期をすでに逃してしまった犬の場合は、他の犬や人間などに過剰反応をしてしまい困っている方も多いのではないでしょうか。
その場合、少し時間はかかるかもしれませんが、なるべく苦手な対象と距離をとることから始めて、徐々に犬自身が克服して距離を縮めていくのを待ちましょう。社会化感受期を過ぎると、犬はとても警戒心が強くなります。むやみに慣れさせようとすると、犬にとっては多大なストレスとなります。長い目で見守ってあげましょう。
![]() 人間と違って、犬や猫などのペットには、公的健康保険がありません。 |

じゅん

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