犬猫の足は、人間とはちょっと違う!
ペットの身体の構造を見ると、人間とは違っていてびっくりすることがたくさんあります。
たとえば犬や猫の足も、その1つ。
長くてしなやかに見える猫の足は、地面に付いている小さな丸い部分=人間の足と同じ部分と考えたくなります。
ところが実際は、ちょっと違っているのですよ。
猫の爪先
ちょこんとかわいらしく、プニプニの肉球をつい触りたくなってしまう、猫の足。
でも私たちが「猫の足」だと思っている部位は、実は猫の足の中でも「爪先」に該当する部分なのです。
普通に考えると、猫の「足」とは「猫が歩くときに地面についている部分」だと思いますよね。
肉球のある部分が「足の裏」で、その末端が「かかと」と考えてしまいがちです。
でも「猫が歩くときに地面についている部分の末端」は、人間なら「指の付け根」に該当する部分。
人間が「爪先立って背伸び」をするとき、指の関節が上の画像のように曲がりますよね?
このときに設置している指の裏の部分が、猫が歩くときに接地している部分と同じなのです。
つまり猫は基本いつでも、バレリーナのような「爪先立ち」の状態で生活しているということになります。
この立ち方は猫だけでなく、犬を始めとする地上哺乳類の多くや、鳥類などにも見られます。
これにより
・音を立てずに移動する、忍び寄る
・一気にとびかかるなど、素早い動きをする
などの動きが可能となります。
狩猟動物である猫が、獲物に気付かれないように足音を消して忍び寄ることが可能なのは、この足のおかげでもあるのです。
えっ、そこなの!?猫のかかとと膝
では、「猫のかかと」はいったいどこにあるのでしょう?
実は猫のかかとは、後ろ足でいうと接地部分の1つ上の、人間のひじのように曲がっている関節なのです。
そして「猫の膝」は、さらにその上の関節、分かりやすく言えば「お腹の横にある2つの丸い部分」。
こうして見ると、「猫の足」は猫の体に対して、ものすごく大きいことになりますよね!
猫の爪先立ちのデメリット
さて、獲物に忍び寄って一瞬で捕まえるような素早い動きと、優雅でしなやかに見える動作の両方を猫に与えている「爪先立ち」ですが、メリットだけでなくデメリットもあります。
人間も長時間ハイヒールを履き続けたり、爪先立ちを続けたりすると、足の爪先に負担がかかり、ものすごく疲れますよね?
これは人間だけでなく、猫などの動物も同じなのです。
むしろ猫は人間と違ってほぼいつも爪先立ちなので、もっと疲れていても不思議ではありません。
だから猫は、長時間立っているということができません。
猫は遊んでいる時でも、すぐに座ったり、寝転がったりして休もうとします。
その理由は、怠けているわけでもマイペースなわけでもなく、ただ構造上足が疲れやすいからなのです。
![]() 人間と違って、犬や猫などのペットには、公的健康保険がありません。 |

さわの唯

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