病気ばかりだった我が家の猫
我が家の猫は、2017年12月27日に、めでたく15歳の誕生日を迎えました。
人間の年齢に換算すると75歳くらいと、すっかり高齢者の仲間入りを果たした彼ですが、6歳〜10歳頃は腎機能障害、糖尿病、尿路結石と病気ばかりでした。
「病気で青春を謳歌できなかった分、健康を取り戻した今こそ充実した猫生を!」
と愛猫が思っているのかどうかは分かりませんが、現在は元気に走り回り、人間をこき使い、いたずら三昧の毎日を送っています。
さて、そんな我が家の猫は10歳前後の頃、尿路結石のために入院・手術を経験しています。
大切な猫の去勢手術以外で初めての手術は、飼い主にとっても非常に不安なものでした。
尿路結石の種類によっては、手術適応に
膀胱炎を繰り返していた我が家の猫は、精密検査の結果、膀胱に溜まっている結石を手術で摘出することになりました。
猫の尿路結石の原因となる成分には、「ストルバイト」と「シュウ酸カルシウム」の2種類があります。
「ストルバイト」による結石は1歳〜6歳程度の比較的若い猫にできやすく、食事療法で溶解して改善することもあるのですが、高齢猫に多い「シュウ酸カルシウム」による結石ができてしまった場合はそれができないため、手術で取り出すことになるのです。
シュウ酸カルシウムの結晶はトゲトゲしていて、まるで金平糖のような形状をしています。
そのため、猫は頻繁にトイレに行き、そのたびに痛がり、放置するのはあまりにもかわいそうな状態でした。
手術前日〜当日朝は、心を鬼にして「絶食」させます!
尿路結石の摘出手術は3日程度入院させて、全身麻酔下で行われます。
手術前日は夜9時以降食事禁止、手術当日は朝から食事抜き・水分のみ摂取可でした。
と言っても、猫にはその意味が分かりませんから、飼い主は少々心を鬼にすることが必要です。
「お腹空いたー!」「どうしてご飯をくれないの!?」
と訴える猫を
「ごめんね。今晩はお水だけで我慢してね。」
となだめるのも、大切な猫のためです。
術後の注意点
猫のお腹は毛に覆われているため、手術の前には獣医師がお腹の毛を剃ります。
手術の傷は約10cm程度ですが、身体の小さな猫にとってはかなり大きな傷です。
退院後は獣医師の指示に従い、定期的に手術の傷の経過を見てもらいましょう。
我が家の猫の場合、術後は3日前後で退院できました。
退院後は、猫が傷を自分で舐めないよう、エリザベスカラーを着用して生活させましょう。
エリザベスカラーを着け慣れていない猫の場合、視界が悪くて家の中でカラーをあちこちにぶつけて大変そうですが、そこは我慢してもらいましょう。
そして尿路結石の手術後は、血尿と頻尿がしばらくの間続きます。
筆者は最初にこれを見て、担当獣医師に電話をしてしまったくらい驚きましたが、退院から4〜5日もすれば血尿も頻尿も止まり通常の尿に戻りますので、ご安心を。
あとは獣医師の指示に従い、定期的な診察と尿検査を続けましょう。
そして結石を摘出した後も、自宅での食事療法と体重管理(肥満も尿路結石の原因となります)を徹底させましょう。
![]() 人間と違って、犬や猫などのペットには、公的健康保険がありません。 |

さわの唯

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